・・・よく聞く言葉である。
大人になればなるほど、この言葉を聞く。
屋久島に移住をすると決めた時にも、何人がこの言葉を私に投げかけて来ただろうか。
『理想と現実』
この言葉を耳にすると、なぜか渋谷のセンター街や新宿歌舞伎町の夜の街を思い浮かべてしまう。
今を生きる若者たちが、何かを求め、迫られ、また誤魔化すかのようにその街に飲まれていく光景が脳裏に浮かぶのだ。
私にはあまり気持ちの良い言葉には受け取れない。
思えば近頃のTVドラマや漫画のテーマには『夢、希望』よりも『現実に立ち向かう』リアリティが要素が強く、
「辛いのはあなただけではない!」
そう言っているように感じるのは、今この時代に生きる大人達を象徴しているのであろう。
いつこんな時代が終わるのか?
なぜこんな事を書いているのか?皆さんは思うでしょう?
実は・・・
この私にも、今まさにこの『理想と現実』が、ここ屋久島に移住してからというもの、否応なしに私に降りかかっている。
しかも決まって休み明けの水曜日である。
どうも上手くいかない・・・
やる事なす事空回りする・・・
帰りの車の中でずっと考えていた。
なぜ上手くいかないのだろう?
そして分かった事がひとつある。
それが『理想と現実』である。
認めなくてはいけない、現実を受け止めなくてはいけないのだ。
頭のイメージでは・・・
こうである。
・・・バレーかいっ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾!!!
そう、今私の頭を占領しているのは紛れもなくバレーボールである。
画のように華麗に決めているのが「理想」。
現実は・・・ジャンプして着地と同時にアタック的な・・・まさに
これである・・・。
結果、ボールはブロックに飛んだ女性の乳に直撃。
わかります?この状況。
このブロックに飛んだ女性の乳がネットを超える、そんなスーパーブロックならまだ話はわかるが、まさかそんなことはなく、逆に中指の第2関節くらいしか出てない程度のジャンプの「乳」に直撃する私のアタック。
屈辱っ!!!
周りのおじさんからは
『乳、凹んだ?』
なんてセクハラまがいなギャグは飛び出すし、その女性も意外とノリはいいし、周りは盛り上がっている。
こんな私は高校時代は余裕でバスケットリングをつかめる、そんなジャンプ力を持ち合わせていた。
イメージでは、1mほど飛んでいる私のジャンプ力は影を潜め、わずか数センチほどしか大地からはなれない。
最近重力つよめ??
自分におこっている事態に理解ができない。
あまりのヘタレっぷりに呆然とした。
運動会で転ぶお父さんの気持ちがわかった。
なるほどである。
こうして大人になっていく・・・。
世のお父さん方に言いたい。
『これからこちら側でお世話になりますっ!!』
以上